ファッション産業のバリューチェーンでは、天然繊維の原材料や染色などの過程において大量の淡水を使用します。世界の人口増加に伴い、淡水の需要も増加が見込まれています。私たちは、持続的に水を利用できる環境の創出に向けて、バリューチェーンにおける水使用量・排出量削減および水資源保全を推進していきます。
地球の温暖化や気候変動によって起きる大型台風、洪水および高潮等は、私たちの店舗の安定的な運営を妨げます。また、コットンやウールといった天然素材は渇水や洪水の影響を強く受けるため、その影響をリスクとして捉えています。重要な自然資源である水の使用量を最小化し、使用した水を自然界に影響がないように排水すると共に、水資源の保全と回復に努めます。また、気候変動によって生じる洪水や渇水のリスクに対応していきます。
店舗・拠点の浸水リスクに対し、安定的に成長できる事業モデルを構築していきます。また、天然資源に関しては、原材料生産地域の水源保全を行い、安定的原材料供給に向けた投資を行います。
・より使用水量が低い素材や製造工程を適宜選定し、切り替えていきます。
・生産量の適正化を図ることで、バリューチェーン全体の水使用量の低減に取り組みます。
・拠点の水使用量を可視化し、その低減に努めます。
・バリューチェーン全体の製造プロセスにおける水使用量を削減します
・水にまつわる環境負荷を最小化し、自然資本である水資源をプラスに増やす事業モデルを構築します
水使用量の可視化
当社グループでは、サプライチェーンにおける環境負荷算出の指標に、Higg Index(ヒグ・インデックス)を使用しています。この指標は、2012年に米国の非営利団体Sustainable Apparel Coalition(SAC)が開発し、現在では世界中のアパレル業界・ファッション業界で利用されています。Higg Indexを使用して算出した水の使用量をもとに、製造過程における水使用量の削減を推進しています。