アパレル業界は地球環境に様々な面で負荷をかけています。すなわち、地球環境関連マテリアリティにおけるファッション産業の責任は非常に大きく、ファッションを事業の核とするTSIグループにとっても、地球環境に関連するマテリアリティにおける社会的責任は非常に大きいと理解しています。
この認識のもとTSIグループは私たちのバリューチェーンにおける環境への負荷を可視化した上で、その環境負荷を低減するためにサステナブルな事業モデルの構築に挑みます。これらの活動により、ファッションを通じたサステナブルな地球環境の実現を目指します。
アパレル業界のCO2排出量は全産業の内、4-10%を占めると⾔われており、その削減が最重要課題です。
そこで、私たちは2050年にカーボンニュートラルを実現することをマテリアリティとして2022年4⽉に掲げました。同年10月にはTCFDの提⾔に賛同し、CO2排出量の削減⽬標を開⽰し、併せてSBT認定取得を⽬指し、コミットメントレターを提出しています。
気候変動対策と経営⽅針・中期経営計画が連動したサステナビリティ戦略のガバナンスを強化するために「サステナビリティ委員会」を設置しました 。方針や温室効果ガス排出管理・削減目標の設定、人権、サプライチェーンマネジメント等の、サステナブルな未来に向けたビジネスの構築をしていきます。取締役会による監督のもと代表取締役社長の諮問機関として、サステナビリティ委員会を設置し、会社全体のサステナビリティの取組みを推進します。
持続的な事業の成⻑にインパクトを与える重要なリスクについて専⾨家とともにサステナビリティ委員会で分析・策定しました。パリ協定の⽬標である4度および1.5度の既存シナリオとしてIPCCやIEAが公表しているシナリオを参照しました。
今後は気候変動やそれに伴う市場の変化と経営戦略・中期計画とあわせ、柔軟に⾒直しをしていきます。
リスクを踏まえ、機会創出につなげるために3つのイノベーション領域を策定しました。バリューチェーン全体の改⾰に向け て、原材料 を「マテリアルイノベーショ ン」、モノづくり・流通を⾒直 し、資源循環させる仕組みを「SCMプラットフォームイノベーション」 としました。さらに「エンゲージメントイノベーション 」では、お客様との新しい関係性を築きます。これらの領域を進化し、機会・価値を創出していきます。
事業全体の環境負荷を低減すべく2050年にカーボンニュートラルに向けてバリューチェーン全体のCO2排出量の可視化をしました。 CO2排出量削減の中期⽬標としてScope 1・2の総CO2排出量を2030年までに2020年2⽉期⽐で48%削減し、Scope3は35%削減することを⽬標としました。